睡眠の質を上げる飲み物とは?効果や飲むタイミングなどを解説

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睡眠の質を上げる飲み物とは?効果や飲むタイミングなどを解説

栄養 健康 2026.05.14

睡眠の質を上げる飲み物とは?効果や飲むタイミングなどを解説

「ちゃんと寝たはずなのに、朝から体が重い」「布団に入ってもなかなか寝つけない」――そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

実は、寝る前に口にする飲み物を変えるだけで、眠りの質は大きく変わる可能性があります。特別な道具も必要なく、今日から始められるのが飲み物による睡眠ケアの魅力です。

この記事では、睡眠の質を上げる飲み物を9種類ご紹介します。それぞれの成分が睡眠にどう関わるのか、飲む際の注意点や避けたい飲み物についても詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

睡眠の質を上げる飲み物

睡眠の質を上げる飲み物

睡眠の質を上げるためには、飲み物に含まれる成分が重要なカギを握っています。

リラックスを促す成分、眠りを誘うホルモンの材料となる成分、体を温めて自然な眠気を引き出す成分など、飲み物によってそのアプローチはさまざまです。

ここでは、就寝前におすすめの飲み物を9種類、それぞれの成分と睡眠への関わりとともにご紹介します。

ホットミルク

牛乳に含まれる「トリプトファン」は必須アミノ酸の一種です。

体内で「セロトニン」に変わり、さらに夜になると睡眠ホルモンである「メラトニン」の材料になります。メラトニンが分泌されることで、自然な眠気が促され、眠りにつきやすくなります。

また、牛乳にはカルシウムも豊富に含まれています。カルシウムには神経の興奮を和らげ、心身をリラックスさせる働きがあるとされています。温めて飲むことで体温を一時的に上げ、その後の体温低下とともに自然な眠気を誘う効果も期待できます。

冷たい牛乳でも成分は変わりませんが、体を冷やすと睡眠の妨げになる可能性があるため、温めて飲むのがおすすめです。

ハーブティー(ノンカフェイン)

ハーブティーは、香りと成分の両面から睡眠をサポートしてくれます。なかでも、カモミール・バレリアン・パッションフラワーなどは睡眠との相性がよいとされています。

カモミールには「アピゲニン」というフラボノイドが含まれており、脳内のGABA受容体に作用してリラックス効果をもたらすとされています。バレリアンは鎮静作用が知られ、パッションフラワーは不安感の緩和に用いられるハーブです。

選ぶ際は緑茶や紅茶ではなく、ノンカフェインのものを選ぶことが重要です。カフェインには覚醒作用があるため、睡眠の妨げになります。好みの香りを選んで、就寝前のリラックスタイムに取り入れましょう。

ホットココア

カカオに含まれる「テオブロミン」は自律神経を整え、リラックスさせる作用があるとされています。また、カカオポリフェノールには血行促進効果が期待でき、体を温める働きもあります。

牛乳で溶かして飲めば、トリプトファンとカルシウムの働きもあわせて得られ、就寝前の飲み物として取り入れやすいでしょう。

ただし、ホットココアにはカフェインが含まれているものもあります。就寝前に飲む場合はカフェインレスのものを選ぶか、ピュアカカオを選ぶようにしましょう。砂糖の入れすぎは血糖値を急上昇させるため、甘さは控えめにするのがおすすめです。

甘酒(ノンアルコール)

甘酒には「米こうじタイプ」と「酒粕タイプ」の2種類があります。就寝前の飲み物として選ぶなら、アルコールを含まない「米こうじタイプ」を選びましょう。

米こうじタイプの甘酒には「GABA(ギャバ)」が含まれています。GABAは脳の興奮を抑える神経伝達物質で、リラックス状態を促すとされています。

また、甘酒にはオリゴ糖も含まれており、腸内環境を整える働きも期待できます。腸と自律神経は密接につながっているため、腸内環境を整えることが睡眠リズムの安定にも影響すると考えられています。

ホットジンジャー

生姜に含まれる「ショウガオール」は、乾燥させた生姜に多く含まれる成分で、血流を促進して体を内側からしっかりと温める働きがあります。体が温まることで深部体温が上昇し、その後体温が徐々に下がるタイミングで自然な眠気が訪れます。

また、生姜には消化を促す作用もあります。胃腸の負担が軽くなると体がリラックスしやすくなり、眠りにつきやすい状態に整いやすくなります。

はちみつを少量加えると飲みやすくなり、リラックスをサポートする飲み物として楽しめます。

白湯

白湯は糖質・脂質・カロリーが一切なく、胃腸に優しいため就寝前の水分補給として最適です。

体を内側から温めることで血行が促進され、深部体温が一時的に上昇します。その後、体温が下がる過程で自然な眠気が生まれ、寝つきをよくする効果が期待できます。

温度の目安は40〜50℃程度です。熱すぎると体への刺激になるため、飲みやすい温度まで冷ましてからゆっくり飲むようにしましょう。

トマトジュース

トマトに含まれる「GABA(ギャバ)」は、脳の興奮を抑えストレスを軽減する成分です。さらに強力な抗酸化成分「リコピン」も豊富に含まれており、体の酸化ストレスを軽減して疲労回復をサポートするとされています。

冷たいままではなく、常温に戻すか、軽く温めて飲むのがおすすめです。市販品を選ぶ際は、余分な塩分を摂りすぎないよう、食塩無添加のものを選ぶとよいでしょう。

乳酸菌飲料

近年、腸内環境と睡眠の質の関係が注目されており、乳酸菌は睡眠をサポートする成分として期待されています。

腸は「第二の脳」とも呼ばれ、自律神経と密接につながっています。腸内環境が乱れると自律神経のバランスが崩れやすくなり、睡眠リズムにも悪影響を及ぼす可能性があります。

乳酸菌飲料を選ぶ際は、機能性表示食品として睡眠の質改善を表示しているものを参考にすると選びやすいでしょう。毎日継続して取り入れることがポイントです。

特定の飲み物が睡眠の質を上げる理由

特定の飲み物が睡眠の質を上げる理由

睡眠の質を上げる飲み物には、共通していくつかのアプローチがあります。

「体温」「精神面」「栄養学」という3つの観点から、そのメカニズムを整理してみましょう。

全身が温まる

温かい飲み物を飲むと、まず深部体温(脳や内臓など体の内側の温度)が一時的に上昇します。その後、手足の末端から熱が放散されることで深部体温が徐々に下がっていきます。

人は深部体温が下がるタイミングに合わせて眠気を感じるという生理的なメカニズムを持っています。就寝の1〜2時間前に温かい飲み物を飲んでおくと、ちょうどベッドに入るころに深部体温が下がり始め、スムーズに眠りにつきやすくなります。

冷たい飲み物はこのスイッチが働きにくくなるため、就寝前は温かい飲み物を選ぶことが基本です。

香りによってリラックス効果を得られる

ハーブティーやホットジンジャーなど香りのある飲み物は、嗅覚を通じたリラックス効果が期待できます。香りの情報は脳の扁桃体や海馬に直接届き、感情や自律神経に作用します。

心地よい香りを嗅ぐことで副交感神経が優位になり、心拍数が落ち着いてリラックスモードへと切り替わります。ゆっくりと湯気を楽しみながら飲む時間そのものが、日中のストレスをリセットするきっかけにもなります。

成分によって睡眠が促進される

飲み物に含まれる特定の成分が、直接的に睡眠のメカニズムに関わることもあります。たとえばトリプトファンは、セロトニンを経てメラトニンへと変換され、体内時計を整えます。

また、GABAは脳の過剰な興奮を抑え、心身を落ち着きやすい状態へ導く成分です。グリシンは深部体温の低下に関わるとされており、スムーズな入眠をサポートします。

このような成分は、飲み物から自然な形で取り入れることができます。さらに、ビタミンB群のようにアミノ酸の代謝を助ける栄養素も、間接的に睡眠の質を支えています。

飲み物を取り入れるタイミング

睡眠をサポートする飲み物も、タイミングや量・温度を間違えるとかえって逆効果になることがあります。

飲むタイミングの目安は「就寝の1〜2時間前」が一般的です。胃腸への負担が気になる方や消化に時間がかかりやすい方は、就寝の2〜3時間前を目安にするとよいでしょう。

飲む量はコップ1杯分(150〜200ml程度)が目安です。水分を摂りすぎると夜中にトイレで目が覚める原因になります。温度は40〜50℃程度が理想的で、熱すぎると交感神経を刺激してしまうこともあります。

少し冷ましてからゆっくりと味わいながら飲むことで、リラックス効果をより高めることができます。

睡眠の質を下げる飲み物

睡眠の質を上げる飲み物がある一方で、睡眠を妨げる飲み物もあります。知らず知らずのうちに摂取していることも多いため、注意が必要です。

カフェインを含む飲み物

コーヒー・緑茶・紅茶・コーラ・エナジードリンクなど、カフェインを含む飲み物は就寝前の摂取を避けましょう。

カフェインには、脳内で眠気を促す物質「アデノシン」の働きを阻害する作用があります。アデノシンの作用が抑えられると、脳が覚醒した状態が続き入眠が難しくなります。

カフェインの体内での半減期は一般的に5〜8時間とされています。夕方以降に飲んだコーヒーは、深夜になっても効果が残っている可能性があります。そのため、カフェイン飲料は就寝の6時間前を目安に控えるようにしましょう。

アルコールを含む飲み物

「寝酒をすると眠れる」という方もいますが、アルコールは睡眠の質を大きく下げる原因になります。

アルコールには一時的な鎮静作用があり、確かに寝つきをよくする面もありますが、代謝されると「アセトアルデヒド」という物質が生成されます。このアセトアルデヒドには覚醒作用があり、睡眠中に何度も目が覚める「中途覚醒」を引き起こしやすくします。

また、アルコールはレム睡眠を減少させ、深い眠りの質を低下させることも知られています。さらに利尿作用により夜間の尿意が増え、中途覚醒の原因となります。

「飲むと眠りやすい」と感じることもありますが、実際にはアルコールの影響で一時的に意識がぼんやりしているだけの場合もあります。寝酒の習慣がある方は、ハーブティーや白湯など、体にやさしい飲み物へ少しずつ切り替えていきましょう。

飲み物以外で睡眠の質を上げる方法

飲み物以外で睡眠の質を上げる方法

飲み物によるケアと並行して、生活習慣全体を整えることでより質の高い睡眠が得られます。

ここからは、今日から取り入れられる5つの方法をご紹介します。

朝日を浴びる

朝起きたらカーテンを開けて朝日を浴びましょう。朝に強い光を浴びると体内時計がリセットされ、14〜16時間後に自然とメラトニンが分泌されるサイクルが確立されます。

また、朝日を浴びることで脳内のセロトニン分泌が促され、夜になるとメラトニンへと変換されます。朝にセロトニンをしっかり作っておくことが、夜の良質な睡眠への準備となります。

適度に運動する

日中に適度な運動をすることも、夜の睡眠の質を高めることにつながります。体を動かすことで体温が上昇し、運動後に体温が下がるタイミングで眠気が生まれやすくなります。

ウォーキングや軽いストレッチなど、激しすぎない有酸素運動が効果的です。ただし、就寝直前の激しい運動は交感神経を刺激するため、就寝の3〜4時間前までに済ませましょう。

就寝の1〜2時間前までに入浴を済ませる

就寝の1〜2時間前にぬるめのお湯(38〜40℃程度)にゆっくり浸かることで、深部体温が一時的に上昇します。湯上がりから1〜2時間が経つと深部体温が下がり始め、ちょうどベッドに入るころに眠気が訪れます。

就寝直前に熱いお湯に入ると、深部体温が高いまま布団に入ることになり、かえって寝つきが悪くなるため、タイミングを意識しましょう。

寝る前にスマートフォンやパソコンを見ない

スマートフォンやパソコンの画面から発せられる「ブルーライト」は、脳が昼間と錯覚するほどの刺激を与え、メラトニンの分泌を抑制します。就寝の1時間前にはスマートフォンの使用をやめることを目標にしましょう。

どうしても使用する場合は、ナイトモード(ブルーライトカット)に設定し、画面を見る時間をできるだけ短くすることが大切です。

寝室環境を整える

快眠に適した室温は一般的に16〜26℃、湿度は50〜60%程度とされています。照明は就寝前から徐々に暗くし、間接照明や電球色に切り替えるとメラトニンの分泌を妨げにくくなります。

また、寝具の選び方も睡眠の質に影響します。体圧が分散されるマットレスや体温調整がしやすい素材の寝具を選ぶことで、体への負担を減らし深い眠りをサポートしてくれます。季節や体質に合わせた寝具を選ぶことも、よりよい眠りへの大切な一歩です。

まとめ

この記事では、睡眠の質を上げる飲み物を9種類ご紹介するとともに、その理由やタイミング、避けたい飲み物、生活習慣の改善ポイントについて解説しました。

ホットミルク・ハーブティー・白湯など、どれも身近な飲み物ばかりです。まずは今日の就寝前から、自分の体に合いそうな一杯を試してみてください。飲み物のケアと生活習慣の見直しを組み合わせることで、より質の高い睡眠へと近づくことができます。