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免疫力を高める食べ物・飲み物とは?機能別のおすすめと食事以外の対策
栄養 健康 2026.04.09

季節の変わり目や疲れが溜まると、体調を崩しやすいことはありませんか。免疫力を高めるには、日々の食事が重要です。
本記事では、免疫力を高める食べ物や飲み物を機能別に紹介し、食事以外で意識すべき生活習慣も解説します。家族や自分の健康を守るため、今日から実践できる対策を見つけましょう。
免疫力を高めることのメリット
免疫力を高めることで得られるメリットは、単に風邪やインフルエンザにかかりにくくなることだけではありません。
免疫力が向上すると、体内に侵入した病原体を素早く排除でき、感染症にかかっても症状が軽く、回復が早まる可能性が高くなります。
また、免疫力の向上は将来の健康リスクを軽減する効果もあります。加齢とともに免疫機能は低下しますが、免疫力を高める習慣を日常に取り入れることで、病気にかかりにくい体を維持できます。
さらに、免疫力は美容にも影響を与えます。免疫細胞が正常に働くことで、肌のターンオーバーが整い、肌トラブルの予防やエイジングケアにもつながるといわれています。
健やかな毎日を送るためにも、免疫力を高めることは欠かせません。

免疫力と食べ物・飲み物の関係
免疫力を高めるために食べ物や飲み物が重要な役割を果たすのは、腸が人体最大の免疫器官だからです。体内の免疫細胞の約7割は腸に存在しており、腸内環境を整えることが免疫力向上の鍵となります。
腸は食べ物の消化・吸収を行う一方で、ウイルスや病原菌が侵入しやすい場所でもあります。そのため、腸の壁には多くの免疫細胞が集まり、体に有害な異物を学習し、対処する仕組みを持っています。
腸内環境を良好に保つためには、善玉菌と悪玉菌のバランスが重要です。善玉菌が優位な状態を維持すると、免疫細胞が働きやすくなり、免疫力が高まります。
このバランスを整えるには、発酵食品や食物繊維、オリゴ糖を積極的に摂取することが効果的です。
つまり、免疫力を高める食べ物とは「腸が喜ぶ食べ物」です。日々の食事で腸内環境を整えることが、免疫力向上への第一歩となります。

免疫力を高める食べ物・飲み物の例
免疫力を高めるには、特定の食品だけに頼るのではなく、さまざまな栄養素をバランスよく摂ることが大切です。
ここでは、免疫機能ごとに役立つ食べ物や飲み物を紹介します。
腸内環境を整える食品
腸内環境を整えるには、善玉菌そのものを取り入れる方法と、善玉菌のエサになる成分を摂る方法があります。
両方を組み合わせることで、より効率よく腸内環境を整えられます。
食物繊維を多く含む食品
食物繊維は、腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えるうえで欠かせない栄養素です。食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、それぞれ異なる働きをします。
代表的な食品と働きは以下の通りです。 ● 水溶性食物繊維:海藻類、きのこ類、もち麦、オーツ麦などに多く含まれます。水に溶けてゲル状になり、腸内の善玉菌を増やす働きがあります。
● 不溶性食物繊維:ごぼう、れんこん、ブロッコリー、玄米などに豊富です。水に溶けずに腸内でふくらむため、便のかさを増やし、腸の動きを活発にします。
きのこ類に含まれるβグルカンは、消化吸収されずに腸の免疫細胞に直接働きかけるため、免疫力を高める効果が期待できます。
ただし、不溶性食物繊維を摂りすぎると便が硬くなることがあるため、水溶性食物繊維とバランスよく摂ることが大切です。
オリゴ糖を含む食品
オリゴ糖は、善玉菌のひとつであるビフィズス菌のエサとなり、腸内環境を整える働きがあります。バナナ、玉ねぎ、ごぼう、大豆製品などに多く含まれています。
とくにバナナは朝食に取り入れやすく、手軽にオリゴ糖を摂れる食品です。また、玉ねぎやごぼうは加熱してもオリゴ糖が失われにくいため、スープや煮物など幅広い料理に使いやすい食材です。
オメガ3系脂肪酸を含む食品
オメガ3系脂肪酸には、体内の炎症を抑える働きがあり、免疫のバランスを整えるのに役立ちます。サバ、サンマ、イワシなどの青魚のほか、亜麻仁油やえごま油にも多く含まれています。
青魚に含まれるEPAやDHAは、免疫機能の調整にかかわる重要な成分です。週に2〜3回を目安に青魚を食事に取り入れると、オメガ3系脂肪酸を無理なく摂りやすくなります。
発酵食品
発酵食品には、善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌が豊富に含まれています。納豆、味噌、ヨーグルト、キムチ、ぬか漬けなどが代表的な発酵食品です。
発酵食品に含まれる善玉菌は腸内に定着しにくいため、毎日継続して摂取することが大切です。朝食に納豆やヨーグルトを取り入れたり、味噌汁を毎日飲んだりすることで、無理なく続けられます。
また、よく噛んで食べることも免疫力向上に効果的です。よく噛むと唾液の分泌が増え、唾液に含まれる抗菌成分が口腔内の細菌の活動を抑える働きがあります。
たんぱく質を多く含む食品
たんぱく質は、免疫細胞や抗体の材料になる重要な栄養素です。たんぱく質が不足すると免疫機能が低下し、感染症にかかりやすくなります。
良質なたんぱく質を摂るには、肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などをバランスよく取り入れることが大切です。動物性と植物性のたんぱく質を組み合わせることで、さまざまなアミノ酸を効率よく補えます。
とくに青魚は、たんぱく質に加えて、免疫機能の調整にかかわるEPAやDHAも一緒に摂れるため、免疫力を高めたいときに役立ちます。
鶏むね肉やささみも、低脂肪で高たんぱくなため、毎日の食事に取り入れやすい食材です。
また、高齢者やダイエット中の方は、たんぱく質が不足しやすい傾向があります。一度に多く摂ろうとせず、毎食少しずつ取り入れることがポイントです。
朝食に卵や納豆、昼食に魚や肉、夕食に豆腐というように、1日を通してバランスよく摂ることを意識しましょう。
抗酸化作用のある食品
ストレスや加齢により体内で増える活性酸素は、免疫細胞を傷つける原因となります。活性酸素から体を守るには、抗酸化作用のあるビタミンA、ビタミンC、ビタミンEを意識して摂ることが大切です。
代表的な食品は以下の通りです。 ● ビタミンA:にんじん、かぼちゃ、ほうれん草などの緑黄色野菜
● ビタミンC:ブロッコリー、パプリカ、キウイフルーツ、イチゴなど
● ビタミンE:アーモンドなどのナッツ類、アボカド、植物油
これらの食品を組み合わせて摂ることで、抗酸化ビタミンを無理なく取り入れられます。一度に多く摂る必要はなく、毎日の食事に少しずつ取り入れることが大切です。
粘膜を強化する食品
鼻や喉の粘膜は、ウイルスや細菌の侵入を防ぐ第一関門です。粘膜を健康に保つためには、ビタミンAの摂取が欠かせません。
ビタミンAは、レバー、うなぎ、卵黄などの動物性食品に多く含まれています。また、にんじん、かぼちゃ、ほうれん草などの緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンからも、体内でビタミンAを作ることができます。
β-カロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変換される成分です。そのため、動物性食品から直接ビタミンAを摂る場合に比べて、過剰摂取の心配が少ないのが特徴です。
冬は空気が乾燥するため、粘膜が弱りやすくなります。ビタミンAを意識して摂ることで、粘膜の防御機能を維持し、感染症にかかりにくい体を作ることができます。
体を温める食品
体温が1℃下がると、免疫力は約30%低下するといわれています。体温が低いと免疫細胞や酵素が十分に機能せず、腸内では悪玉菌が増殖しやすくなります。
体を冷やさないためには、冷たい飲み物や水分の多い野菜・果物の摂りすぎに注意が必要です。とくに朝の起き抜けは体温が低くなっているため、温かい飲み物や食べ物を選ぶようにしましょう。
そのうえで、体を温める食品を日々の食事に取り入れることも大切です。代表的なものとして、しょうが、にんにく、ねぎ、ニラなどの香味野菜があります。これらは「陽」の食材とされ、血行を促進して体温を上げる働きがあります。
しょうがに含まれるショウガオールという成分は、加熱することで増加するため、温かい料理に使うとより効果的です。
また、れんこんやごぼう、にんじんなどの根菜類も、体を温める効果があるとされています。温かいスープや鍋料理にこれらの食材を取り入れることで、効果的に体を温められます。
さらに、唐辛子などの香辛料も体を温める食材のひとつです。適量を料理に加えることで、血行を促し、体温上昇をサポートします。ただし、摂りすぎると胃腸に負担がかかることもあるため、少量をアクセントとして取り入れるとよいでしょう。
体を冷やす食材も、加熱調理したり、体を温める食材と組み合わせたりすることで、体を冷やしにくくすることができます。

食事以外にも!免疫力を高めるために意識すべき生活習慣
免疫力を高めるには、食事だけでなく、日々の生活習慣も重要です。ここでは、食事以外で意識すべきポイントを紹介します。
規則正しい生活リズムを心がける
規則正しい生活リズムは、免疫力を維持するために欠かせません。起床時刻と就寝時刻を一定にすることで、体内時計が整い、自律神経のバランスが保たれます。
朝起きたら、カーテンを開けて朝日を浴びることも大切です。朝日を浴びることで体内時計がリセットされ、夜には自然な眠気が訪れやすくなります。
不規則な生活が続くと、自律神経が乱れ、免疫機能が低下します。休日も平日と同じ時刻に起きるなど、生活リズムをできるだけ一定に保つよう心がけましょう。
食事は栄養バランスに気を配る
栄養バランスの良い食事を摂ることは大切ですが、食事の摂り方も免疫力に影響します。1日3食を規則正しく食べることで、腸が活発に動き、免疫機能が安定して働きやすくなります。
朝食を抜くと、午前中の体温が上がりにくくなり、免疫力の低下につながります。また、遅い時間帯や就寝直前の食事は、体重増加を招きやすく、肥満によって免疫機能が低下する場合もあります。
食べ過ぎを防ぐためには、腹八分目を意識しましょう。よく噛んでゆっくり食べることで、満腹中枢が適切に刺激され、自然と食事量を調整しやすくなります。
質の良い睡眠をとる
睡眠中は、成長ホルモンが分泌され、細胞の修復が進む時間です。また、副交感神経が優位になることで、体が休息モードに入り、免疫細胞も働きやすくなります。
質の良い睡眠をとるためには、寝る前にスマートフォンやパソコンの画面を見ないことが重要です。ブルーライトは睡眠の質を低下させるため、就寝1時間前には使用を控えましょう。
また、寝室の環境を整えることも大切です。適度な室温と湿度を保ち、暗く静かな環境で眠ることで、深い睡眠が得られやすくなります。
適度な運動を習慣づける
適度な運動は血行を促し、体温を保つことにもつながります。ウォーキングやストレッチなど、無理なく続けられる軽めの運動を習慣にすることで、免疫機能の維持に役立ちます。
ただし、長時間の激しい運動や休養不足は体に負担をかけることがあるため、体調に合わせて無理のない範囲で行いましょう。
運動習慣がない方は、まずは1日20〜30分程度のウォーキングから始めてみましょう。継続することで、徐々に体力がつき、免疫力も向上します。
過度な飲酒を避ける
アルコールは肝臓で分解されるため、飲みすぎると肝臓に負担がかかります。肝臓は代謝や解毒だけでなく、体の防御機能にも関わっているため、過度な飲酒は免疫機能の低下につながることがあります。
お酒を飲む場合は量を控えめにし、水を一緒に飲む、週に数日は休肝日を設けるなど、肝臓に負担をかけにくい飲み方を心がけましょう。
身体を冷やさないようにする
体温が低下すると免疫力も低下します。体を冷やさないためには、湯船に浸かることが効果的です。
38〜40℃のお湯に10〜15分程度浸かることで、体温が上がり、血行が促進され、免疫細胞の働きも活発になります。
暑い季節はシャワーだけで済ませがちですが、冷房や冷たい飲み物などで意外と体が冷えていることもあります。季節を問わず、湯船に浸かる習慣を取り入れて、体を冷やしにくい状態を保ちましょう。
ストレスを溜め込まない
ストレスが溜まると、コルチゾールというホルモンが分泌され、免疫機能が抑制されます。ストレスを完全になくすことは難しいですが、上手に発散することが大切です。
趣味の時間を持ったり、好きな音楽を聴いたり、リラックスできる時間を意識的に作りましょう。また、笑うことで免疫細胞が活性化するといわれており、楽しい時間を過ごすことも免疫力向上につながります。
まとめ
免疫力を高めるには、腸内環境を整える食品、たんぱく質、抗酸化作用のある食品、粘膜を強化する食品、体を温める食品など、さまざまな栄養素をバランスよく摂取することが大切です。
また、規則正しい生活リズム、質の良い睡眠、適度な運動、ストレス管理など、食事以外の生活習慣も免疫力に大きく影響します。
これらを日常生活に取り入れることで、病気にかかりにくい体を作ることができます。できることから少しずつ始め、健康的な毎日を送りましょう。