
サジーコラム
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鉄分を野菜で摂取!含有量の多い食材と吸収率アップの方法を解説
サジー 栄養 2025.01.15
健康や美容面の悩みが増えてきたと感じる方も多いのではないでしょうか。その原因は「鉄分不足」かもしれません。しかし「レバーや貝類は苦手」「できればサプリに頼らず自然な食生活で改善したい」と考える方もいるでしょう。

そんな方におすすめなのが、野菜から鉄分を摂取する方法です。
本記事では、鉄分を多く含む野菜の種類や含有量をはじめ、吸収率を高める食べ合わせや調理のポイントも詳しく解説します。効率よく鉄分を摂りたい方は、ぜひ参考にしてください。
鉄分の含有量が多い野菜ランキング

鉄分というと肉や魚を思い浮かべがちですが、野菜のなかにも鉄分が豊富に含まれています。 ここでは、100gあたりの鉄分含有量が多い野菜をランキング形式で紹介します。
順位 | 食材 | 鉄分含有量 |
1位 | パセリ | 7.5mg |
2位 | ヨモギ | 4.3mg |
3位 | 大根の葉 | 3.1mg |
4位 | 小松菜 | 2.8mg |
5位 | えだまめ | 2.7mg |
6位 | サラダ菜 | 2.4mg |
7位 | 春菊 | 2.3mg |
7位 | そら豆 | 2.3mg |
9位 | かぶの葉 | 2.1mg |
9位 | 水菜 | 2.1mg |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
鉄分をもっとも多く含む野菜はパセリですが、一度に食べられる量はそれほど多くありません。その点、小松菜や枝豆などはパセリより鉄分の含有量はやや少ないものの、普段の食事に取り入れやすく、継続して摂取しやすいのが魅力です。
日常に取り入れるには、普段の食事に使いやすい食材がおすすめです。ランキングを参考に普段の食事に取り入れやすく、鉄分を多く含む野菜を積極的に摂取してみましょう。
こちらの記事では、鉄分が豊富な食べ物リストについて紹介しています。
コンビニで買えるおやつや鉄分の吸収を悪くする食べ物も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
野菜から鉄分を摂る際の注意点丨ヘム鉄と非ヘム鉄
鉄分は、大きく分けると「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類に分けられます。含まれる食材や体への吸収率が異なるため、2種類の違いを理解し、野菜から効率よく鉄分を摂取する方法を理解しましょう。
ヘム鉄
ヘム鉄は主にレバーや赤身肉、魚介類などの動物性食品に含まれます。ヘム鉄は、鉄ポルフィリンというタンパク質に包まれて存在しているため、体内に取り込まれやすく吸収率が高いのが特徴です。
吸収率はおよそ10〜20%で、食品に含まれる鉄分を効率よく利用できるといえるでしょう。
非ヘム鉄
非ヘム鉄は、パセリや小松菜などの野菜や、豆類、魚介類に多く含まれる鉄分です。多くの植物性食品に含まれているため、野菜など植物性食品を中心に食べる方には欠かせない栄養素といえます。
しかし、体内への吸収率は2〜5%と低めで、ヘム鉄と比べると体に吸収されにくいです。「吸収率が低いなら、野菜に含まれる非ヘム鉄は意味がないのでは」と思うかもしれませんが、非ヘム鉄であっても摂取するメリットはあります。
ムダじゃない!非ヘム鉄の食材もしっかり摂ろう
非ヘム鉄を含む野菜には、赤血球の形成に必要な葉酸や鉄分の吸収率を上げるビタミンCなど、鉄分の代謝に関わる栄養素が豊富に含まれています。野菜は日常的な食事に取り入れやすいため、習慣的に摂取するには理想的な食材といえるでしょう。
人の体内では、鉄を含む栄養素がバランスよく存在しています。そのため、鉄だけを多く摂取すると、体内のミネラルバランスが崩れてしまいます。重要なのは「ヘム鉄か非ヘム鉄か」だけでなく、栄養バランスを意識して食材を組み合わせることです。
1日に必要な鉄分の摂取量
鉄分の必要量は、性別や月経の有無によって異なります。1日あたりの推奨量(推定平均必要量)は以下のとおりです。
性別等 | 1日当たりの推奨量 |
成人女性(月経あり) | 10.0~10.5mg |
成人女性(月経なし) | 5.5~6.0mg |
男性 | 7.0~7.5mg |
妊娠中(初期) | 8.5mg |
妊娠中(中期以降) | 14.5mg |
1日あたりの必要量を確認し、毎日の食事で必要な鉄分を摂取できるように工夫しましょう。
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
野菜だけで1日に必要な鉄分を摂るのは難しい
鉄分を多く含む野菜はありますが、1日に必要とされる約10mg以上の鉄分を野菜だけで補うのは、実際のところ難しいといえます。たとえば、鉄分が比較的多い小松菜でも100gあたりに含まれる鉄分は約2.8mgです。
また、吸収率が低い非ヘム鉄であるため、体内で利用される量はさらに少なくなります。そのため、食べ合わせや調理法を工夫して吸収効率を高めることがポイントです。
効率よく野菜から鉄分を摂取するポイント
野菜に含まれる鉄分である非ヘム鉄は、体内に吸収されにくい特徴がありますが、少しの工夫で吸収率を高められます。以下のポイントを日々の食事に取り入れて、鉄分不足を効率よく解消していきましょう。
1:鉄の鍋やフライパンで調理する
鉄製の調理器具を使うと、調理中に鉄分が少しずつ食材へ溶け出し、鉄分を効率的に摂取できます。とくに、酸味のある料理では、鉄分が溶け出しやすくより効率的に摂取できるためおすすめです。
2:鉄分の吸収率を高める食品を摂る
非ヘム鉄の吸収率は、食材の組み合わせによって変化します。特定の食品と一緒に摂取することで、鉄分が効率よく体内に取り込まれることが知られています。食事の際は、以下の組み合わせを意識してみましょう。
動物性タンパク質
肉や魚、卵などに含まれる動物性タンパク質は、非ヘム鉄の吸収を促進する働きがあります。とくに、赤身の肉や魚はタンパク質も鉄分も含むため、おすすめです。野菜の炒め物に卵を加えたり、豆腐と鶏ひき肉を組み合わせた料理などもよいでしょう。
ビタミンC
ビタミンCは、非ヘム鉄を体に吸収されやすい形に変えてくれる重要な栄養素です。ビタミンCは、熱で分解してしまうため、加熱後の味付けで使用したり、加熱してもビタミンCが壊れにくいじゃがいもやピーマンなどがおすすめです。
いちごやキウイフルーツなどのフルーツをデザートとして合わせるのもよいでしょう。
クエン酸
レモンや梅干し、酢などに含まれるクエン酸も、鉄分の吸収を高める栄養素です。さっぱりとした酸味は食欲増進にもつながり、疲労回復にも役立つ成分として知られています。「ほうれん草と梅のおひたし」や「酢の物」など、和食の副菜に取り入れやすいため、活用してみましょう。
3:鉄分の吸収を阻害する食品を控える
鉄分を多く含む野菜を食べても、一緒に食べるものによって吸収を妨げてしまうことがあります。下記の成分を多く含む食品は、鉄分の吸収を阻害するため、摂取するタイミングに注意しましょう。
タンニン
紅茶や緑茶、コーヒーに含まれる「タンニン」には、鉄分の吸収を妨げる働きがあります。鉄分を多く含む食事と一緒にこれらの飲み物をとってしまうと、鉄分がうまく吸収されにくくなります。
コーヒーや緑茶などタンニンが含まれる飲み物を飲む場合は、食事まで2〜3時間空いているタイミングや、食後時間を空けてからがおすすめです。
リン
加工食品やインスタント食品などに多く含まれているリンは、鉄の吸収を阻害します。リン酸ナトリウムなどの形で食品に添加されていることが多いため、加工品の摂取を控えることで、鉄分を効率よく取り入れられるようになるでしょう。
フィチン酸
豆類やナッツ類、穀類などに含まれるフィチン酸も鉄の吸収を阻害します。ただし、これらの食品には栄養価が高い成分が含まれているため、調理法を工夫しフィチン酸の影響を和らげましょう。
たとえば、玄米は発芽させてから調理したり、豆類はしっかり茹でこぼすことで、フィチン酸の量を抑えることが可能です。大豆を摂取する場合は、納豆などの発酵食品の方がおすすめです。
シュウ酸
ほうれん草やタケノコなどに含まれる「あく」の成分であるシュウ酸も、鉄の吸収を妨げます。下茹でしてあく抜きすることで、シュウ酸の量を減らせるため、前処理を怠らないようにしましょう。
4:よく噛んで食べる
「よく噛むこと」も鉄分の吸収には重要です。よく噛むことで唾液の分泌が促進され、消化や吸収がスムーズになるほか、胃腸への負担も軽減されます。とくに野菜は繊維質が多く、消化に時間がかかるため、よく噛んで細かくすることで、鉄分が体内に取り込まれやすくなるでしょう。
まとめ
鉄分は、私たちの健康や美容を保つために欠かせない大切な栄養素です。とくに動物性食品が苦手な方にとって、野菜を上手に活用して鉄分を摂取する工夫が重要となります。鉄分の吸収率を高める調理法や食べ合わせを意識すれば、野菜中心の食生活でも十分に鉄分を補えるでしょう。
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健康維持や美容を意識した毎日の習慣に、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。