膀胱炎の治し方とは?原因や再発防止策についても解説
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膀胱炎の治し方とは?原因や再発防止策についても解説

栄養 健康 2025.11.13

膀胱炎の治し方とは?原因や再発防止策についても解説

トイレに行くたびにしみるような痛みを感じたり、何度もトイレに行きたくなったりしてつらい思いをしていませんか。こうした症状は、膀胱炎のサインかもしれません。

膀胱炎はとくに女性に多く見られる疾患で、体の構造上、誰にでも起こりうる身近な尿トラブルです。

あらかじめ適切な対処法を知っておくことで、症状を早期に和らげることができ、再発を防ぐための予防にもつながります。本記事では、膀胱炎の具体的な治し方や発症の原因、再発を防ぐための生活習慣まで、幅広く解説していきます。

膀胱炎の治し方|セルフケア編

膀胱炎の治し方|セルフケア編

膀胱炎の症状が比較的軽い段階であれば、自宅でのセルフケアによって症状を和らげられる可能性があります。ただし、次のような症状がある場合は、腎盂腎炎など重篤な状態に進行しているおそれがあります。すぐに泌尿器科を受診してください。

また、2〜3日セルフケアを続けても症状がよくならない場合や、かえって悪化していく場合も、自己判断を続けず医療機関で診察を受けることが大切です。

トイレを我慢しすぎない

尿意を感じたら、できるだけ早めにトイレに行くことを意識しましょう。膀胱に尿が長時間溜まっていると、その中で細菌が増えやすくなります。理想的には、3〜4時間に1回程度のペースでトイレに行くことが望ましいとされています。

こまめに排尿することで、膀胱内の細菌を尿と一緒に体外へ排出でき、症状の悪化を防ぐことにつながります。

痛み止め・消炎鎮痛剤を服用する

排尿時の痛みや下腹部の不快感がつらい場合は、市販の痛み止めや消炎鎮痛剤を活用することもひとつの方法です。ただし、これらの薬はあくまで症状を一時的に和らげるものであり、膀胱炎の原因となっている細菌そのものを退治するわけではありません。

市販薬を2〜3日使用しても症状が改善しない場合は、自己判断で飲み続けず、必ず医療機関を受診してください。セルフケアでいったん症状が落ち着いたように見えても、完全に治ったとは限りません。症状を何度も繰り返す場合は、早めに医療機関で適切な治療を受けることが大切です。

膀胱炎の治し方|医療機関編

膀胱炎の治し方|医療機関編

膀胱炎にはいくつかの種類があり、それぞれに適した治療法が異なります。まずは膀胱炎の主な種類を確認し、そのうえで種類別の治療法を見ていきましょう。

とくに症状が続く場合や再発を繰り返す場合は、自己判断で様子を見るのではなく、正確な診断と適切な治療を受けるために医療機関を受診することが大切です。

種類

膀胱炎は、原因や症状の現れ方によって、いくつかの種類に分けられます。

急性膀胱炎

膀胱炎の中で最も多く見られるのは急性膀胱炎です。細菌が尿道から侵入して膀胱内で増殖し、その結果として急激に炎症が起こります。原因となる細菌の約80%は大腸菌とされています。

主な症状は、排尿時の痛みや灼熱感、頻尿、残尿感、下腹部の不快感などです。尿が白く濁ったり、血尿が出たりすることもあります。ただし、急性膀胱炎では通常、発熱は見られないとされています。

急性膀胱炎はとくに女性に多い疾患です。尿道が短く、肛門や膣が尿道口に近いという体の構造上の理由から、細菌が尿道内に侵入しやすいためです。

慢性膀胱炎

慢性膀胱炎は、急性膀胱炎が何度も再発したり、症状が長い間続いたりしている状態を指します。

慢性化する主な理由としては、急性膀胱炎の治療が不十分であったり、処方された薬を自己判断で途中中断してしまい、その結果として再発を繰り返すケースがあります。また、前立腺肥大症や尿路結石、糖尿病などの基礎疾患が背景にあり、膀胱炎が慢性化してしまう場合もあります。

症状は急性膀胱炎と比べて軽いことが多く、人によってはほとんど自覚症状がないまま経過することもあります。

間質性膀胱炎

間質性膀胱炎は、細菌感染が原因ではない特殊なタイプの膀胱炎です。膀胱の内側を覆う粘膜のバリア機能が低下し、尿が膀胱の壁に浸み込んで炎症を起こすと考えられています。

患者の約9割が女性 とされ、尿が膀胱に溜まってくると下腹部に痛みが生じ、排尿すると痛みが軽くなるという特徴的な症状があります。カフェインやアルコール、香辛料などの刺激物を摂ると症状が悪化することもあるため、日常生活では飲食内容に注意することが大切です。

出血性膀胱炎

出血性膀胱炎は、肉眼でもはっきりと分かる血尿が特徴の膀胱炎です。大人よりも子どもに多く見られ、子どもの場合は細菌ではなくウイルス感染が原因で起こるケースがほとんどだとされています。

そのほかにも、抗がん剤や免疫抑制剤などの薬物、放射線治療の副作用、アレルギー反応などが原因となる場合があります。

治し方

膀胱炎は、原因や症状の現れ方によって、主に次の種類に分けられます。

急性膀胱炎

急性膀胱炎の治療では、原因となっている細菌に効く抗生物質を内服することが基本です。 泌尿器科を受診すると、まず尿検査を行い、尿の中に白血球や細菌が含まれているかを確認します。

一般的にはニューキノロン系抗菌薬(抗生物質)やセフェム系抗生物質が処方されることが多く、服用を始めてから数日で症状が和らぎ始める場合がほとんどです。

ここで大切なのは、症状が軽くなってきても自己判断で薬の服用を中断しないことです。処方された抗生物質は、医師の指示どおり最後まで飲み切る必要があります。途中でやめてしまうと細菌が完全に排除されず、再発につながったり、薬が効きにくい耐性菌を生み出したりするおそれがあります。

慢性膀胱炎

慢性膀胱炎の治療も、基本的には急性膀胱炎と同じく抗生物質の内服が中心ですが、より長期にわたる治療が必要になる点が特徴です。

基礎疾患がある場合には、その治療もあわせて進める必要があります。たとえば前立腺肥大症が原因であれば前立腺の治療を行い、糖尿病が背景にある場合は血糖値のコントロールが重要です。 治療が完了するまでに数週間から数か月かかることもあるため、あきらめずに根気強く通院と服薬を続けることが大切です。

間質性膀胱炎

間質性膀胱炎は細菌感染が原因ではないため、抗生物質を使っても症状は改善しません。治療の目的は完治を目指すというよりも、痛みや頻尿などの症状を和らげて日常生活の質をできるだけ高めることに置かれます。

代表的な治療法が膀胱水圧拡張術です。これは麻酔をかけたうえで膀胱鏡という細いカメラを膀胱に挿入し、内部を観察しながら生理食塩水を注入して膀胱を拡張させる方法です。

薬による治療としては、抗うつ薬や抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬などが症状に応じて用いられます。また、膀胱にためる尿の量を少しずつ増やしていく膀胱訓練や、症状を悪化させるカフェインやアルコールなどの刺激物を控える食事指導も、治療の大切な柱となります。

出血性膀胱炎

出血性膀胱炎の治療は原因によって大きく異なります。ウイルス感染が原因のケースでは、自然に治るのを待つことが基本的な方針です。安静にして水分を十分に摂りながら経過を観察し、通常は1週間程度で血尿をはじめとする症状が落ち着いていきます。

ただし、出血量が多い場合や血液の塊が尿道を塞いでしまう場合には注意が必要です。そのようなときは尿道にカテーテルを挿入して膀胱内を洗浄したり、止血剤を膀胱内に注入したりする処置が行われることがあります。

膀胱炎になる原因

膀胱炎の治し方を理解したうえで、なぜ膀胱炎になってしまうのかという原因を知ることは、再発を防ぐうえでとても重要です。

細菌感染

膀胱炎の最も一般的な原因は細菌感染です。腸内に棲む大腸菌が原因菌の約80%を占めているとされています。

女性の場合、尿道の長さが約4〜5cmと男性の約4分の1ほどしかなく、さらに尿道口と肛門、膣が近い位置にあるという体の構造上の特徴があります。このため、細菌が膀胱まで到達しやすくなるのです。排便後の拭き方が適切でない場合や、性行為によって細菌が尿道口に押し込まれることで、細菌が侵入しやすくなることもあります。

閉経後の女性では、女性ホルモンの減少によって膣の自浄作用が弱まり、その結果として膀胱炎を繰り返しやすくなります。

尿道への刺激や損傷

尿道が強い刺激を受けたり、ごく小さな傷がついたりすると、細菌が侵入しやすい状態になります。性行為は尿道に物理的な刺激が加わるため、細菌が膀胱へ押し込まれるきっかけになることがあります。

閉経後の女性では、女性ホルモンの低下によって尿道や膣の粘膜が薄くもろくなり、わずかな刺激でも傷がつきやすくなります。

ストレスや疲労

ストレスや疲労が蓄積すると体の免疫機能が低下します。免疫力が低下すると、通常であれば体が排除できる程度の細菌でも膀胱内で増殖してしまい膀胱炎を発症しやすくなります。

また無理なダイエットによる栄養不足も免疫力の低下を招きます。 ビタミンやミネラル、タンパク質など体の免疫機能を維持するために必要な栄養素が不足すると感染症に対する抵抗力が弱まり膀胱炎をはじめとするさまざまな感染症にかかりやすくなります。

トイレを我慢する

尿意を我慢する習慣も膀胱炎の原因のひとつになります。長い時間尿を我慢して膀胱に尿がたまったままになると、そのあいだに細菌が増えやすくなり膀胱炎を起こしやすくなります。

仕事中や外出中にトイレに行きづらい状況が続くと、知らないあいだに尿を我慢することが当たり前になってしまうことがあります。こうした我慢の積み重ねが膀胱炎のリスクを高めてしまうため、できるだけ尿意を感じたタイミングでトイレに行くことが大切です。

膀胱炎発症時にやってはいけないこと

膀胱炎の症状が出ているときに、気付かないうちに症状を悪化させる行動をとってしまうことがあります。症状を長引かせたり重症化させたりしないためにも、どのような行動を避けるべきかをあらかじめ知っておきましょう。

刺激物の摂取

膀胱炎の症状が出ている間は、膀胱を刺激する食べ物や飲み物を避けることが大切です。

性行為

膀胱炎の症状が出ているときの性行為は、複数のリスクをともないます。物理的な刺激で、膀胱や尿道をさらに刺激され、症状を悪化させる可能性があるでしょう。

また、新たな細菌が尿道に押し込まれ感染が広がるリスクがあります。症状が完全に治まるまでは性行為を控えることが推奨されます。

温水洗浄便座の使用

清潔を保つために温水洗浄便座を使うことは一見よい方法に思えますが、膀胱炎の症状が出ているときや再発を繰り返している人は、使用を控えた方がよい場合があります。

温水洗浄便座のノズルには細菌が付着していることがあり、洗浄によってその細菌が尿道口の周りに広がってしまう可能性があります。とくに公共のトイレでは不特定多数の人が使用しているため、衛生面でのリスクが高くなります。

陰部の洗いすぎ

清潔に保つこと自体は大切ですが、洗い過ぎはかえって逆効果になる場合があります。デリケートゾーンには膣の自浄作用を支える善玉菌が存在しており、石鹸で何度も洗ったり強くこすったりすると、この善玉菌まで洗い流してしまい自浄作用が低下してしまいます。

さらに過度な洗浄は皮膚のバリア機能も弱めてしまい、結果として細菌が侵入しやすい状態を招きます。

症状の放置

膀胱炎の症状を「そのうち治るだろう」と放置することは、最も避けたい行動です。たとえ症状が軽く感じられても、適切な治療を受けずにいると膀胱内の細菌が尿管を通って腎臓まで上行し、腎盂腎炎を引き起こすおそれがあります。

腎盂腎炎になると、38℃以上の高熱や背中や腰の強い痛み、吐き気、嘔吐などの症状が現れ、入院治療が必要になる場合もあります。 放置するほど慢性化のリスクも高まるため、気になる症状があるときは早めに受診することが大切です。

膀胱炎の再発防止策

膀胱炎の再発防止策

膀胱炎は一度よくなっても、生活習慣や体調の変化によって再発しやすい疾患です。ここでは、膀胱炎を繰り返さないために、日常生活で実践できる具体的な予防策をご紹介します。

こまめに水分補給をする

膀胱炎の予防では、日頃からこまめに水分を摂ることが基本です。十分な水分を摂り尿量が増えることで、膀胱内に侵入した細菌を尿と一緒に体外へ排出しやすくなります。

目安としては1日に1.5Lから2L程度の水分摂取がよいとされています。 一度に大量に飲むのではなくコップ1杯程度の水をこまめに分けて飲むようにしましょう。朝起きたときや食事のとき、仕事や家事の合間、就寝前などタイミングを決めて水分補給を習慣化すると続けやすくなります。

水や麦茶、カフェインレスのお茶など刺激の少ない飲み物を選びましょう。夏場は発汗によって体内の水分が失われやすく、とくに意識して水分補給を行うことが大切です。

こちらの記事では、膀胱炎に効く飲み物について解説しています。
控えるべき飲み物や効果的な対策も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

デリケートゾーンを清潔に保つ

陰部の清潔を保つことは、細菌の侵入を防ぐ上で重要です。ただし、過度な洗浄は避け、肌に負担をかけない方法で清潔を維持することが大切です。

排便後の拭き方は、必ず前から後ろへ拭くようにします。後ろから前へ拭くと、肛門周辺にいる大腸菌などが尿道口の方へ運ばれてしまい、感染のリスクが高くなります。

性行為の前後には、お互いに外陰部を清潔にしておくことが推奨されます。性行為の後は必ず排尿し、膣や尿道口の周りを優しく洗い流しましょう。排尿によって、性行為中に尿道へ入り込んだ可能性のある細菌を尿と一緒に押し流すことができます。

下着は通気性のよい綿素材のものを選び、締め付けの強いデザインは避けると安心です。湿気がこもりやすい環境は細菌の繁殖を助けてしまうため、蒸れにくい下着選びを心がけましょう。

体の抵抗力を下げない

免疫力を維持することは、膀胱炎の予防において非常に重要です。体の抵抗力が高ければ、少量の細菌が侵入しても感染を防げる可能性が高くなります。

十分な睡眠は、免疫機能を正常に保つための基本です。睡眠不足が続くと免疫細胞の働きが低下し、感染症にかかりやすくなります。毎日7〜8時間程度の質のよい睡眠を確保することを意識しましょう。

バランスの取れた食事も大切です。たんぱく質、ビタミン、ミネラルなど、免疫機能を支える栄養素をしっかり摂取するよう心がけてください。野菜や果物、魚、肉、大豆製品などをバランスよく取り入れた食事にすることで、体に必要な栄養素を幅広く補うことができます。

ストレスのコントロールも免疫力維持には欠かせません。慢性的なストレスは免疫システムを弱め、感染症にかかりやすい状態を招きます。適度な運動や趣味の時間、リラクゼーションなど、自分に合ったストレス解消法を見つけて、無理のない範囲で続けていきましょう。

体を冷やさない

体の冷えは血行を悪くし、免疫機能の低下につながります。とくに下半身が冷えると膀胱周辺の血流が悪くなり、膀胱炎のリスクが高まりやすくなります。

腹部や腰周りを意識的に温めるようにしましょう。冬場は腹巻きやカイロを取り入れたり、重ね着で下半身をしっかり保温したりすると効果的です。 夏場でも、冷房の効いた室内では薄手のブランケットやカーディガンを使い、下半身が冷えないよう注意します。

入浴はシャワーだけで済ませず、湯船にゆっくり浸かって体の芯から温まるようにすることが大切です。38〜40℃程度のぬるめのお湯に15〜20分ほど浸かると血行が促進され、全身がじんわりと温まります。

冷たい飲み物や食べ物の摂り過ぎにも気を付けましょう。とくに夏場は冷たいものを選びがちですが、体を冷やし過ぎないよう常温や温かい飲み物も取り入れることを意識すると安心です。

まとめ

膀胱炎は、適切な治療と予防を続けることで、再発を防げる可能性を高められます。

症状が軽いうちはセルフケアで対処できる場合もあります。ただし、症状が続くときや悪化するときは、自己判断せずに医療機関を受診することが大切です。原因を理解し、日常生活での予防策を習慣化することで、膀胱炎のリスクを減らすことにつながります。

健康的な毎日を送るためには、十分な水分補給、清潔の保持、免疫力の維持、体を冷やさない工夫など、基本的な生活習慣を整えることが何より重要です。